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自律神経失調症は、人によっていくつもの症状が重なり合ってあらわれます。治療や薬物投与だけでは、早く直すことができない病気でもあります。そのためいろんな科を受診しては、納得できずに病院を転々とする人もいます。そして「良くならない。治らないんだ」とあきらめてしまう人もいます。自律神経失調症の人はまず、身近な家庭医を持つことがいいようです。大きな病院へ行き、たらいまわしにされるよりも、身近なホームドクターを受診して、その上で専門の心療内科※の治療が必要な場合は、紹介状を書いてもらって受診するほうがいいでしょう。病院を選ぶ際、大きな病院や有名な病院を選びがちですが、身近にも信頼のおける医師はいるはずです。家庭医なら症状だけでなく、生活環境や習慣を考慮しながら、効果的なアドバイスを与えることができます。
心療内科とは簡単に言えば、「心身症を診る科」です。糖尿病や胃・十二指腸潰瘍などは、本来は内科が扱う身体疾患ですが、発症や経過に心理的な要因が絡んでいる場合には、一般の内科的治療のみでは、再発したりしてなかなか効果が上がりません。そこで誕生したのが、心療内科で、患者さんの心理的・社会的な面からも診断し、内科的治療と心理療法を併用するところが特徴です。
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